再会
ジュンは「ほら」って、元気良く泣いている赤ちゃんを、私に渡そうとする。
リリィの方に目をやると、彼女も一つ深く頷いた。
ゆっくりとジュンの腕から受け取ると、その途端に赤ちゃんは泣き止み、ちょっと嬉しそうに笑ったんだ。
「こいつはもう、俺やと泣き止まへんくせに!あかんは、ゼロ歳から女好きとは、将来が不安やわ」
ジュンはそう言って、わざとらしく肩を落とした。
リリィはクスクス笑ってる。
「この子、男の子なのね!」
「えぇ」
私の腕の中でキャッキャと喜ぶ彼は、本当に二人によく似ていた。
「ねぇ、この子の名前は?」
私の問いに、二人は顔を見合わせて、優しい笑顔をこぼしたんだ。
そして、ジュンはもったいぶったように言った。