人事部の女神さまの憂いは続く
やっぱりかなりのクセ者だ。私じゃ太刀打ちできないかもしれない、と思い始めたところで
「じゃ、そろそろ腹も満たされたし、次行こうよ」
腕にはめられた、恐ろしく高そうな時計をみながらそう呟く。
次に行くつもりはないけど、そろそろ撤退しないと危険な気がして促されるまま立ち上がると
「じゃ、女将また来るね」
お会計もせずに店をでていく。きっと女の子に気を遣わせないようにツケ的な感じだったりするんだろう、とスマートすぎる行動に感心しながら
「ごちそうさまでした」お店の前で頭を下げると
「そういう素直な子、好きだよ」ポンポンと頭をまたしても頭を撫でられる。
本当に気軽に触ってくるな、と思いながらも、私の今日の本当の目的を果たしてさっさと帰ろうと、早めに会社を出て調達した物を波木社長に差し出した。