人事部の女神さまの憂いは続く
*Side藤木*
「朝っぱらから何なのよ」
部屋着のままの香織に不機嫌な顔で睨まれる。だけど、俺の頼みの綱はこいつらしかないんだ。
「香織、ほんとにニシユリの居場所しらない?あいつから、連絡ないか?」
そう聞いても
「知らないっていってるでしょ。まだ連絡ないの?」
やっぱり返事はかわらない。
「あいつ着拒にしてるみたいで連絡つかないし。弟んとこと実家に連絡したけど何も知らなさそうで。ここしか、あいつが行きそうなとこわかんないんだよ」
「ふーん。友達のとこは?」
「いや、わかんない。俺、あいつの友達とか知らないし」
情けないことに、これが事実だった。
あいつが友達と飲んでくる、とかいうこともあったけど学生時代の友達ってだけで会ったこともないし、名前すら知らない。
だからSNSでニシユリの友達を探ろうと思ってもみたけど、ニシユリが誰を頼りにしてるのかなんて見当もつかなかったのだ。