人事部の女神さまの憂いは続く

とりあえず乾杯をして落ち着いたところで

「で、許してよかったの?この浮気男。女タラシは一生治んないよ?」

さっきまでとは違って真面目に波木社長に問われたので、まじめに答えることにした。

「私、そもそも遊んでる男の人って無理だったんですよ。だからずっと藤木も全然そういう対象じゃなくって。

 だけど、この前思ったんです。浮気されたら傷つくし辛いけど、それでもやっぱり藤木がいいんだろうなって」

その言葉に隣にいる藤木さんがはっと息をのんだのに気付いたけど、目の前の波木社長の顔がふっと切ない表情になったことの方に気を取られてしまった。

じっと見つめていると

「ちなみにさ。どこがいいの?」

ゆったりと聞かれてしまい、言葉に詰まってしまう。そういえば、そんなこと聞かれたこともなかったし、考えたこともなかったかも。

「んー、どこが・・・。どこがでしょう?」

返答に困って藤木さんを見ると、なんだかよくわからないけど、困ったような何とも言えない表情をしている。
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