人事部の女神さまの憂いは続く

「なんだか、すごい残念なんですけど、藤木さんがいいみたいなんですよねー」

結局この女好きにほだされちゃうんだよな、と悔しまぎれにそう言ってみると

「残念ってなんだよ」

言いながら、ほっぺたをつままれる。

「だって、女好きって一生治んないらしいし」

「誰が女好きだよ」

「じゃあ、女にだらしない?」

「余計、人聞き悪いわ!」

しょうもない言い合いをしていたら思わず笑ってしまった。藤木さんもつられて笑ってるけど

「笑いごとじゃないんですけどー」

突っ込んでみる。でも、あんまり反省している様子はなくって

「なんか幸せだなー」

なんて見当違いなことを言い始めた。

なんなんだ、という非難を込めた目で見つめると

「だってさ、半年前とか考えてみろよ。侑里に、そんなかわいいヤキモチやいてもらえるなんて想像もしてなかったからさ。なんか、いいよな、こういうの」

藤木さんの言葉に、シャクだけどキュンとしてしまった。

< 222 / 399 >

この作品をシェア

pagetop