人事部の女神さまの憂いは続く

*side 侑里*

身も心もスッキリして部屋に戻ると、藤木さんもお湯に入ったのか浴衣姿でビールを飲みながらくつろいでいた。

ざっくり着てるだけなのに、なんだかカッコよく見えて、やっぱりうちの旦那様は素敵だなって思う。ドキっとしたけど、そんな反応してる場合じゃない。

今度は私がちょっとした仕返しをするって決めたのだ。

「おかえり」っていう藤木さんに、とにかくニコニコしながら

「ただいまです」

とかえすと、ほっとしたような表情。

そしてすぐにこっちに手を伸ばそうとしてくるから、それはひょいっとよけてみる。

そう簡単に触らせないんだからねーと心の中で舌をだしながら

「お腹すいちゃったから、早くご飯いきましょーよー」

ご飯に誘う。のんびりお風呂につかっていたらお腹もすいてきたし、藤木さんをジワジワいじめたいのだ。


ギュッと腕にしがみつくと嬉しそうに口元を緩めている藤木さん。それを見て私の口元も緩んでしまう。

さぁ、ちょっとした仕返しのスタートだ。

< 254 / 399 >

この作品をシェア

pagetop