人事部の女神さまの憂いは続く

「考えときます」

つまらなそうに、そう言ってみると今度は手が伸びてくる。

いつもだったら喜んで撫でられちゃうけど、今日はそうじゃないんだ。簡単にはほだされないんだからね、っとその手を交わして立ち上がって

「お部屋戻って、飲みなおしましょうよー」

ニコッと笑ってみる。

一瞬いぶかし気にこっちを見たけど

「そうだな」

引っ込めた手をギュッと握ってから立ち上がった藤木さん。

ちょっとだけ、その仕草に申し訳なく感じちゃったけど、これは仕返しなんだから、と自分に言い聞かせて、その後を追った。
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