人事部の女神さまの憂いは続く

*Side藤木*

「お風呂、一緒に入りましょうよ」

そういう侑里の顔はなぜか鬼気迫る感じで、ちょっといじめすぎたかなと反省する。エッチの時に積極的に甘えてくる侑里は意外性があってかわいいくって、そのことを茶化したつもりだったんだけど、どうやらお気に召さなかったようだ。

侑里が言うようにSよりだって自覚はあるけど、侑里相手だとちょっと違う。

これでもかっていうくらいに甘やかすのが逆に征服欲満たされる感じだから、変に鬼畜っぽいことはしたことないんだけどな、と振り返って思うのに。

でも、まぁようやくかわいい奥さんがお風呂に入ってくれる気になったんだ。それが嬉しくって

「じゃあ、早くはいろーぜ」

立ち上がった勢いで侑里の手をつかんで引き寄せると、ぎゅっと浴衣の胸元にしがみついてきた。

そして上目遣いで俺の顔を見上げてきたかと思うと

「今日は藤木さんは、何もしないでください」

なんていいはじめる。
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