人事部の女神さまの憂いは続く

それに反して崇兄さんは、なるほどなーっとつぶやいてなんだか淋し気なオーラが出ている。気になって

「侑里、どうしょうもないでしょ。ほんとあんなのでいいんですか?崇兄さんだったら、もっといい女いっぱいいるだろうに」

茶化すように言ってみると

「いや、あいつよりいい女なんていないでしょ」

ふっと笑われてしまった。

その言い方が、なんか色気があって男なのにドキっとしてしまう。

「聞いてみたかったんですけど、どこがいいんですか?顔はそこそこ美人だけど、崇兄さんだったらもっとレベル高い女の人寄ってきそうだし、料理も家事もあんまできないし、手かかるし」

そこまで言うと

「巧シスコンのくせに、ひでー言い草」

また大輔さんはご機嫌に笑っている。崇兄さんはちょっと考えるようにしながら

「あいつのかわいいとこなんて数え上げたらキリないくらい、いっぱいあるんだけど、一番いいのは、やっぱ空気感かな。あいつといると心地いいっていうか、逆にいないと欠乏感あるくらいっていうか。ベターハーフってやつ?」

小首をかしげている。
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