人事部の女神さまの憂いは続く

フルフルと首を横に振ると、眉間にシワを寄せて

「巧、なんか飲み物追加するか?ほら、そっちにも聞いてみて」

強硬手段に出られた。ほんと大人ってこういう時機転利かせてくるからズリーよな。今日1日ほんと、下っ端仕事ばっかりだ。

「お袋もおやじもなんか飲む?」

うんざりしながらも問いかけたら

「せっかくだから、次は違うの飲もうかしら。こういう南国っぽいのがいいわね」

「あ、あれなんていいんじゃないですか?」

今度はドリンクの話題で盛り上がり始めた。1日でよくこれだけ打ち解けられるよなと感心すらしてしまう。とりあえず、かわいい定員さんに向かって手を上げて

「他にも飲み物頼む人~」

みんなに呼びかけると、それぞれが勝手にオーダーし始めた。

崇兄さんの方を見ると、にこやかに、うんうんと頷いているのでこれでよかったらしい。とにかく話題をそらせて安心ってとこか。

無事にミッションを果たせたようで安心していると

「ふじっきー、高校の頃家に女連れ込んでたんだ~」

大輔さんが余計なことを言い始めた。
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