人事部の女神さまの憂いは続く

「柏木さんとはね、ちゃんとお互い納得してお別れしたの。
 すごく好きだなって思ってたし、きっとね、私もその時はわからなかったんだけど、柏木さんも大事に思ってくれていて。だけど想いとか、タイミングとかいろんなものがすれ違いすぎてて、私と柏木さんじゃ、うまくいかなかったんだ。でも、すごく素敵な人と出会えたって今でも思ってるし、こうやって私のことを気にかけてくれてるって思えたら幸せな気分になれるし、きっと会うことなんてないのかもしれないけど、これからも大切だなって思う人の1人だと思うんだよね」


穏やかな笑みを浮かべて話す侑里の横顔が、なんか妙にキレイに見える。でも侑里が話してることは、わかるようでいて、正直俺にはよくわからなくって。

「崇兄さんは?」

聞いてみると

「藤木さんはね、なんだろ・・・。なくてはならないもの?大事とか、大切とか、そういうの通り越して、ないと生きていけない、っていうと言いすぎか」

あはは、と自分で笑っている。それを聞いて、ようやくほっとした。
< 397 / 399 >

この作品をシェア

pagetop