人事部の女神さまの憂いは続く



りゅう先生との出会ったのは、高2の夏休み前だった。

国立を目指すつもりだったので文系の私でも数学が必要だったけど、苦手意識が強くて夏休み中になんとか克服しないとなと思って、本屋さんの参考書コーナーで頭を悩ませていた。そもそも苦手なので、どの参考書が自分にあっているのかすらわからない。何から手を付ければいいのか、と手あたり次第手に取ってみては棚に戻しを繰り返していた時

「文系?」

横からそう声をかけられた。声の方に目を向けると、背の高い爽やかなお兄さんがたっていた。かっこいい人だな、思いながら

「はい」取りあえず頷くと

「苦手だったら、この辺がオススメかな」

棚から3冊ほど参考書をとって手渡された。それに戸惑っていると

「さっきから、ずっと迷ってたでしょ」

と小さく笑われた。見られてたんだ、と恥ずかしくなりながらも

「そうなんです。どれかいいかわかんなくって・・・」

と答えると

「最初はこの辺で復習するといいと思うよ」

私の手にある参考書を指さされた。

< 8 / 399 >

この作品をシェア

pagetop