人事部の女神さまの憂いは続く
私にだったら似合ってないとかストレートに言うくせに、と巧に妙に優しいのが腑に落ちなくて藤木さんをじっと見ていると
「ん?どした?」と尋ねられる。
ちょっと首をかしげる仕草と、目じりが下がるこの表情好きなんだよな、と見とれながらにやけてると
「うわー、なんか新婚さんって感じだね」
前から巧のからかい声が飛んできて、思い出した。
「藤木さん、似合ってないなら似合ってないって言ってあげた方が巧のためですからね」
「んー、でもほら。最近の若い子って、あまりにも正論言うとダメだとか言うじゃん。俺も最近会社で気遣ってんだよ」
意外な返事が返ってきてびっくり。
「藤木さんでも気遣ったりするんですね」
暴君なのに、という言葉は飲み込んで言うと
「最近の若い子って、俺そんな若くないっすよ」
巧もツッコミを入れていた。
「あれ?でも、院生でしょ」