好きになれとは言ってない
 ……何故だ、と思いながら、
「ほんっとに関係ないんですってばっ」
と言うと、

「あらそう。
 じゃあ、私がコンパで新海課長を狙ってもいいってことね」
と言い出した。

「……亜紀さん。
 この間、新海課長は最下位だって言ってませんでした? イケメンランキング」

「あんたのものなら用はないって言っただけよ。
 フリーなら、課長が一位よ」

 そ、そんなに評価高かったんですか、新海課長。

 ああいう人をいいと思うのは私くらいかと思ってた……。

 いやいや……。

 別にいいと思ってるわけではないのだが。

 いや、ほんとに、と自分の頭の中のことなのに、自分で自分に言い訳していると、
「嘘よ。
 いらないわよ。

 なに渋い顔してんのよ。
 ちょっとからかっただけじゃない」
と亜紀は言い出す。
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