好きになれとは言ってない
 なにやってんだ、遥は、と思いながら、帰り支度をしようとすると、
「あのー、課長。
 コンパ、僕も入れてくださいませんか?」
と山村が言ってきた。

「そりゃいいが……」
と言いかけて、感じのいい好青年、山村を見る。

「わかった。
 お前は必ず入れてやるから、もう誰にも頼まなくていいからな」
と念押しすると、は、はい? と不思議そうな顔をしていた。

 俺が聞いておくから、遥に電話番号は教えるなよ。

 そんなことを考えていると、
「あのー、今から古賀さん迎えに行くんですよね?

 寿司ダイニングで呑んでるみたいなんですけど。
 僕もついて行ってもいいですか?」
と訊いてくる。

 どうやら、そこに混ざりたいようだった。

「まあいいが。
 じゃあ、早く支度して来い」

 はいっ、と慌てて自分の部署に戻っていった。

 それにしても、迎えに来てくれって、なにをやったんだ、遥……と思いながら、小会議室の電気を消した。








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