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「来ないよ。２人とも死んだから」


美樹はそう言いながら菓子パンにかぶりつく。


むしゃむしゃとかみ砕いていく音が聞こえて来る。


「死んだって、どういう意味だよ」


心太朗が勢いよく立ち上がってそう聞いた。


不意に大きな声が聞こえてきて友香はビクリと体を震わせた。


「そのままの意味だよ？」


ゴクリとパンを飲み込む音が聞こえて来る。


「いや……意味わかんないけど」


冗談だととらえたのか、杏珠が微かに笑ってみせた。


けれど、その笑顔もひきつっている。


「自殺したよ。手と手を取り合って美しい最期ってやつ？」


美樹はそう言って声を上げて笑った。


「死んだのに美しいとか、おかしいよねぇ？」


首を傾げながら笑い続ける美樹に心太朗が唖然とした表情を浮かべる。
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