不安の滓
 それから、俺は多少のぎこちなさもあったものの、退院後は元の会社に復職し。
 会社の近隣にあり、足繁く通っていた喫茶店のウェイトレスをしていた里美に出会ったわけである。

 里美の両親も、最初は俺の離婚歴に難色を示していたが、離婚の事情を知るにつけその態度は徐々に軟化していき、現在は何のわだかまりもなく接するような仲となっている。

 里美は現在も出会いの場となった喫茶店でアルバイトを続けており、俺が残業でもない限りは一緒に帰宅しているような、極めて良好な夫婦生活を送っている。

 一度目の結婚生活は残念な結果となってしまったが、だからこそ二度目の結婚生活は穏やかで幸せなものにしたいという思いが強いのだ。
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