不安の滓
 しかし、妻から小包は受け取っていない。
 配達証明書があるということは、ライターは間違いなく我が家に届けられたということである。

――妻が俺に渡し忘れているだけなのだろうか?

 念の為に、妻に小包のことを聞いてみた。
 荷物を受け取り、渡そうと思っていても忘れてしまっている、なんてことはよくある話だ。

「里美、俺宛ての宅急便とか届いてなかった?」

「届いてなかったと思うけど?」

 妻も、小包を受け取った覚えはないと言う。
 
――何か、おかしい。
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