恋はたい焼き戦争


「…はぁ…っ、はあ…
悪かったって…」

「最初の指示と逆に行ってるような気がして、おかしいなと思ったんだ。
俺を指名したのもこれが目的だったんだろ?」

「はは…
まあ、その方が面白いかなって」





散々逃げ回った昴を捕まえたのに部長は息一つ乱していなかった。





「…ったく…」

「でも楽しかったっしょ?」

「…まあな」





それからは、やれ自分の指示でどんどん離れていく部長を見るのが楽しかっただのなんだの言って部長からチョップを食らっていた。





「…よし、じゃあ帰るか」

「えぇぇ!」





毎度毎度お馴染みのこと。


楽しかった時間はあっという間に過ぎていき、気付けばもう帰らないと行けない時刻になっていた。





「帰りたくない…もう1泊〜!」

「ほーら!車乗るぞー」

「はーい…」





これからの合宿に期待してワクワクしていた行きとは違い、帰りはどんよりとした雰囲気だった。
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