Drinking Dance
そう思いながらおにぎりをかじっていたら、
「僕の顔に何かついてますか?」

星崎さんに聞かれてしまった。

しまった、ジロジロと見過ぎた!

「いや、その…いつもお弁当を自分で作っててえらいなと思いまして…」

何を言っているんだ、私は。

半ば苦し紛れに出てきた言い訳に自分のボキャブラリーのなさに呆れることしかできなかった。

「なるべく自炊で済ませるようにしているんです。

外食やコンビニだと何かとお金がかかってしまううえに、栄養バランスも崩れてしまうので」

「へ、へえ…」

私はテーブルのうえに置いたままのカップパスタに手を伸ばすと、スプーンでかき混ぜた。

今日の私のお昼ご飯はおにぎりが2個とトマトソースのカップパスタとみかんゼリーである。
< 39 / 141 >

この作品をシェア

pagetop