劇団「自作自演」





「オレがそのカッターを拾い上げたら、どうなる?」



敦くんの問いの怖さがこの薄暗い部屋の空気と重なって、より増していく。



「……私は敦くんに殺される。」



「自作自演するなら、こっちの方が至極自然な流れだとは思わねえか?」



私は頷くことが出来なかった。



確かに敦くんの言う通りだ。でも、それに同調してしまったら、私は敦くんを100%信頼しなければならない。



そして、確証が、何かしらの約束事や誓約書みたいなものが必要になってくる。



「野崎敦は、坂本香澄を本当に刺さない。」



という取り決め事がないといけない。その取り決め事を私が信用しなければならない。



でないと、もし敦くんが裏切った時、私は殺されてしまう。




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