劇団「自作自演」
「もちろん、返事なんて簡単には出来ねえよなあ。わかってんじゃねえか、わかってんじゃねえか、香澄さん。」
敦くんは、上体を起こして、部屋の電気を付けた。
「だがな、香澄さん。オレだってそうだ。オレだって安心じゃねえんだ。アンタが、『敦くんが私を殺すかもしれない。』って、疑っちまったら、アンタは、多分、カッターを離さねえ。オレの計画に反した行動を取る。もしかしたら、オレを殺しに来るかもしれねえ。」
それは何としてでも避けなければならない。私は犯罪者になりたいわけじゃない。
クラスをぶっ壊したいだけなんだ。
「青山のヤツのマヌケ面を拝むには、この計画がいいと思う。香澄さんがオレを刺そうとするが、オレはカッターを跳ね上げる。それをオレは拾い上げ、アンタの身体に仕込んだ血ノリ目掛けてカッターを刺す。」
店で話した計画よりも自然で完璧だ。
ただ、これをするには、確かに敦くんの言う通り、私たちの距離は遠い。