劇団「自作自演」





「そこでだ。オレは信じてもらうために、オレの生活を見せようと思った。このことは青山のヤツも知らねえ。誰にも話したことはねえし、誰も部屋に上げたことはねえ。アンタが初めてだ。」



普通の家庭だったら、こんなこと、なんてことはない。



でも、敦くんは普通の家庭じゃなかった。そして、敦くんのような人なら、こんな劣悪な家庭環境を誰にもバレたくないはずだ。



敦くんにとって、自分の家庭環境を知られることは、裸になるのと同じくらい恥ずかしいことなんだ。



でも、人に信用してもらうには、まず自分が信用をしなければならない。



だから、敦くんはそうすることにした。



その敦くんの天晴れな漢気を私は……。




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