アンティークドール



アンティークドールは薄い笑いを浮べたまま、こちらを見ている


黒い広大なスクリーンに映るキラキラと眩く光る星々がカーテンの隙間から覗いていた


カーテンは少し風になびきながら時折、シュッと擦れる音がする



「こんな夜分にすいません!うちの息子が礼儀しらずで…」


『いいんですよ…私、どちらかというと夜の営業が好きなもので』


アンティークドールは愛想笑いに見えない笑いで父さんに笑いかけていた

「本当にすいません!」

母さんも頭をペコリと下げる


俺は……考えた


たしかにお世話にはなったけど…こいつは何もかもの元凶だし…



アンティークドールはいえいえと母さんをなだめていた


こう見ると悪い奴じゃなさそうなんだけどた…





< 52 / 208 >

この作品をシェア

pagetop