QUEEN of the JOKER
───────・・・


───・・・??side



「『街灯』?そう言われてもな…」


全く、急に俺たちを連れてきた挙句、迎えは君1人で行けばいいのに。


うちの総長さんは無気力なのにあの子のこととなると必死だな。


「…?あれは…」


うちのA(エース)こと、夏也が反対側の道路を見ていた。


「なになに?夏也~、どうしたの?」


「あれ…東城じゃねぇか?」


「え?瑞希〜?んー…暗くてよく分かんない」


謙也には見えなかったのかもしれないけど俺にも見えた。


「あの子…校舎裏にいた子か」


俺に道を聞いてきた子…。東城 瑞希って言うんだ?


「…琴葉!」


うちの総長・大和があの子の名前を呼ぶ。


「!大和…それに、みんな!」


琴葉ちゃんは俺たちを見て少し嬉しそうに、あとちょっと涙目になって俺達の元へと駆けてくる。


「琴葉、どうしたんだよ?帰ったんじゃないのか?」


「色々あってね…。でももう大丈夫!」


琴葉ちゃん、また大和に隠し事?


大和だって気付いてるっていうのにね。


大和は、君の事を待ってるんだよ。


…まぁ、俺が言えた義理でもないか。


「…蒼夜」


いつの間にか反対の道路側に行ったのか、夏也と謙也が俺に手招きをしていた。


車が来ないのを確認して道路を横断し、路地裏へと踏み入れる。











─────・・・え?











路地裏にあったのは修羅場の跡。


10人くらいの黒いスーツを着た男達が傷だらけになりながら倒れていた。
< 27 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop