ほしの、おうじさま
なのでせめてお小遣いくらいは自分で稼ぎ、なおかつほんの僅かでも生活費を献上できるようバイトをする決心をしたのだけれど、だからといって学業に差し支えがあっては本末転倒なので、無理してあくせく働くつもりはなかった。
その点オペレーターの仕事はとても好都合だったのだ。
週に3、4日、夕方から4時間だけ、という勤務体制にしてもらえたし、そういう働き方でも充分な稼ぎとなったから。
また、長い休みの時期には更に勤務日数、時間を増やし、それで得た収入は献上金とお小遣いにそれぞれ上乗せしたり、後々の為に貯金に回したりした。
とにかく私にとってはとても魅力的な職場で、そこを去る気なんて全く起こらず、当初の予定通り四年間職務を全うする事ができた。
他の仲間達も時給が良いからこのバイトを選んだという人ばかりだったけれど、言い換えれば金にならなければ選ばなかったということで。
休憩室等で、誰かしらが不満や愚痴や弱音を吐いている場面にちょこちょこ遭遇した。
どんなにベテランのオペレーターでも難しいお客様との電話のやり取りの後はげんなりしてしまうものなのだ。
そんな中、私は全くダメージを受けず、ネガティブな発言もせず、ケロッとしながら日々の業務をこなしていた。
もちろん、適当にいい加減に働いていたという訳ではなくて、お客様の不安や不満を解消すべく、言葉を選び選び、細心の注意を払って対応させていただいていた。
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