ほしの、おうじさま
後に誕生したライバル達の道標を作り、それどころか牽引する役目も担った、業界内でも一目置かれる老舗の最大手。

その0to0の、店舗ではなく、それらを統括する部門に入社する為の採用試験。

某就職支援会社が毎年行っている、大学生に向けての「入社したい憧れの企業は?」というアンケートでここ10年ばかりずっとベスト5に入っており、しかも今のところ3年連続でトップの座に君臨している。

星野君のような日本の国立大学の最高峰、東ノ京大学や難関私大の学生が当たり前のように紛れ込んでいる、尋常じゃなくハイレベルな試験なのだ。

言い替えればその会社に入れれば後はもう一生安泰な訳で、通常ならば並々ならぬ覚悟で挑むべき舞台だった。

一応私も地方の国立大に通っていて、地元ではそこに受かれば「なんて優秀で親孝行なお子さんなのかしら~」なんてもてはやされたりしたけれど、当然の事ながら同じ学校の学生といえど、トップとビリとではレベルに差がある訳で。

残念ながら私は後者グループの一員で、在学中の成績は散々だった。

そもそも大学自体奇跡で受かったと自負していて、はっきり言って0to0の統括部を目指すなんて高望みもいいとこだった。

でも、とにかく結果がどうあれチャレンジだけはしておきたかったのだ。
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