ほしの、おうじさま
その言葉を合図に私達はそれぞれ動き出す。

男性はほとんどがそのまま社食を利用するようで、さっそく券売機の前に並び始めた。

そこには星野君と阿久津君の姿もあった。

他の皆で、何となく固まりながらエレベーターホールへと歩を進め、適当な人数に分かれて乗り込み、上階へと向かう。


「ねーねー。どうせだったら皆で一緒に食べない?」


トイレに入ったり手を洗ったりしてから会議室に戻り、自分の席に着こうとした所で、全員が揃うのを待っていたらしい隣の野崎さんが室内を見渡しながら声を張り上げた。


ちなみに残りの男性陣は外に食べに行くことにしたようで、室内には女子しかいない。


「9人てことは、私達のテーブルと前のテーブルをお借りしてくっつければ余裕で座れるし。わざわざバラバラに食べることないでしょ?」

「それもそうだね」

「確かに、大勢で食べた方が楽しいもんね」

「じゃ、お邪魔させてもらおうかな」


口々にそう発しながら皆がワラワラと私達の周りに集まって来た。

野崎さんの提案通り、まずは二つのテーブルをぴったりと密着させ、本来の定員、つまり四人ずつで着席する。

そして残る一人は繋げた机の、私から見た右端に自分の椅子を持って来て腰かける、というスタイルになった。
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