ほしの、おうじさま
別にどうでも良い部分かもしれないけれど、正確な情報をお伝えしたくて私は慌てて注釈した。

「一方的にあれこれキツイ冗談を言われて、でも上手く返せなくて、だんだん話しかけられなくなってそのままフェードアウト、っていう流れになるだけなんだけど。だから野崎さんと隣の席になってしまって、また今回も色々と精神的ダメージを負う羽目になるのかなって、内心かなり憂鬱に思っていたんだ」

「あらら、そうだったんだ…」

気の毒そうに言いつつも、向井さんは心なしかホッとしたような表情で言葉を繋いだ。

「社会人としての一歩を踏み出すとても重要な期間なのに、そんな苦手な人と隣同士になっちゃって、ツイてなかったね」

「うん…」

「でも、それを聞いて心底納得したわ。星さんとは何かこう、しっくり来るというか波長が合うというか、一緒に居ると落ち着くな~って感じてたんだよね。それは『自称サバサバ系の人が鬼門』っていう共通項があったからだったんだ」

「私も、向井さんて、すごく話しやすい人だと思ってた」

コクコクと頷きつつ私は急いで話を続ける。

「同時にとてもホッとするし、癒されるし、野崎さんとの会話でダメージを受けても、向井さんのおかげで軽減されてありがたいな~なんて」

「えー。そうなの?なんか照れるけど嬉しい」
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