鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!
『……湊さん。
そいつは俺が送るんで、心配しなくても大丈夫ですよ』
『……え?』
『昴…』
まるで、会話を聞いていたかのようなタイミングで、ドアを開けてそう言いながら湊さんを見つめる斎藤君に、驚きすぎて思わず声が出る。
湊さんも同じだったのか、私の隣で驚いたように斎藤君を見つめていた。
『俺、こいつと家近いので。
大丈夫ですよ』
ん?
サラッとそう言ってのけた斎藤君に、思わず眉間にしわを寄せる。
家近いって…斎藤君、私と会ったの今日が初めてだよね?!
ストーカーじゃない限り、その言葉は嘘だと思うけど。
でも、なんでそんな嘘を?
不思議に思いながら斎藤君を見つめると、何かを企んでいるかのような笑みを見せてきた。
……斎藤君、絶対よからぬことを考えてるよね?
まさか、私からお金取ろうとしてるとか⁉︎
送ってやったんだから、金くらいいいだろ的な?