鈍感ちゃん(君)を攻略せよ!


『え…ちょマジで?』


『…何が?』


またからかわれると身構えていた私の耳に、少し驚いたような、葵くんの気の抜けた声が聞こえて、チラッと視線を戻す。



『葵くんこそ、顔赤いよ⁇』


『なっ…そこに突っ込むな‼︎』



私につられたのか、少しだけ赤かったはずの葵くんの顔も、トマト並みに赤くなっているのを見て笑みを浮かべる。


だって、こんなことに慣れてないのは私だけじゃないってことでしょ?


斎藤君と祐希くんはまだしも、葵くんは私と同じってことだよね?



『……カッコ悪い…』


手の甲で口元を抑えて、私から顔をそらそうとした葵くんの反対側の手を、今度は私が掴む。



驚いたようにこっちを見た葵くんに、にっこりと笑って見せる。



『かっこ悪くなんてないよ。
私だって、慣れてないし‼︎』


< 94 / 234 >

この作品をシェア

pagetop