放課後、ずっと君のそばで。


朝の非常階段は、放課後とは違い妙な静けさがある。


まだ全員揃いきっていない各運動部の声が聞こえたり、野球のボールがバッターにあたる音が聞こえたり。


私は、いつものように、グラウンドを見下ろした。


あ......。

コウちゃん。


昨日とは違って、すぐに白のユニフォーム姿のコウちゃんを見つけることができた。


サッカー部もまだ部員が揃っていない。


コウちゃんは誰よりも早くグラウンドに出て、ボールを軽やかに操っていた。


リフティングをして、足を交互に素早く動かしてボールを蹴ったりもしている。


怪我をしないように、しっかり体を温めて。


それは、コウちゃんが一番大事にしてきたことだ。


誰だってそうかもしれないけど、コウちゃんは特に気をつけているような気がする。


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