だから、お前はほっとけねぇんだよ
ふぅ……と深く溜息をついて、琥侑はこちらを向いた。
「なに足踏まれそうになってんだよ」
「……っ‼」
呆れたようにあたしを見下ろす琥侑に、急に顔を熱くなるのが分かった。
「う、うるさい‼大体こうなったのもアンタがどっかに行ったせいでしょ!?」
「は……?俺のせいなの?」
“意味が解らない”とでも言いたげに、顔をしかめる琥侑。
あたしは弱々しく、地面へと視線を移した。
「だってそうじゃん。あたしは琥侑を追いかけようとして足踏んじゃったんだから……」
震える声と唇。
あたしは溢れそうな涙を必死で堪える。
……夜の色と、屋台のオレンジ色が交ざる。
周りでは楽しそうな笑い声がして、虚しさだけが心に残った。