GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~
「孤独を、やめる……?」

「ヴァンパイアは怖い?」

「分からない。ヴァンパイアが実際に存在するなんて考えた事もなかったし」

言いながら私は、昔見たヴァンパイアの映画を思い出していた。

あの主役のヴァンパイアは……確か以前は人間だった。

じゃあ、律は……?知りたい。

「律は……いつから?」

私の問いに律が両目を細めた。

「今から見せるよ、ビジョンを」

ビジョン……律の言うビジョンとはきっと、未来の展望ではなく、過去に起こった出来事だろうとすぐに分かった。

「うん」

律が少しだけ身を起こした。

それから手のひらで私の両手を包み込むようにして眼を閉じる。

「あっ!!」

その途端律の手から両手に電流が流れてきたような感覚に驚き、私は思わず悲鳴を上げた。

「藍、大丈夫、大丈夫だから。眼を閉じて、藍」

「うん……」
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