GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~
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律のビジョンは、まるで夢か映画を見ているように私の頭に流れ込んできた。

……西暦何年かは分からない。

けれど多分、江戸時代といったところだ。

あれが……律?

「やあーい、出来損ないのメリケン人!」

「お前は父親に捨てられたんだってな!」

石をぶつけられた律の額から、鮮血が流れた。

律の泣きそうな顔が夕焼けに染まった後、場面が切り替わるように月日が流れた。

今と同じくらい成長した律が、女の人と並んで寝ている。

部屋は薄暗くて二人が寝ている布団はつぎはぎだらけだった。

律の息は荒い。
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