GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~
お洒落な彼女達の姿に私の胸が重くなる。

律を見ているあの集団は……校内でも女子力が高くて可愛いと評判のグループだ。

いつも流行のファッションやメイクの話に余念がない。

それに……男の子の話にも。

その時、ふと律が彼女達を見た。

「きゃあっ、こっち見た!」

「超カッコイイ!」

律の綺麗な眼に見つめられたら、女の子なら全員ドキッとするのは当然だ。

でも……嫌。

律に、彼女達を見てほしくなかった。

だって、私とあの人達とは違いすぎるもの。

私は彼女達を見ている律に胸が苦しくて、思わず俯いた。
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