幼馴染はどこまでも俺様過保護
食事を済ませると、おば様が紅茶を入れてくれる。
ん〜甘くていい香り。ピーチティだ。
隼翔といつ話をするのかと思っていたら、隼翔は突然皆んなの前で話を切り出した。
「澪、なんで蒼海が、アクセサリー作家miu-la-umiだって黙ってた?」
突然の事でその場に居たおじ様とおば様は驚いていた。澪ちゃんもまさか隼翔にバレているとは思っていなかったので、驚いて言葉が出てこないようだった。
「ちょっと待って!!澪ちやんは悪くない!私が誰にも言わないでって頼んだの…だから澪ちゃんを責めないで」
「いや、フリマにだして居るだけなら、澪が何も言わなくても俺は怒りやしない。でもな?澪の仕事に関わってるとなれば話は別だろ?澪の為に蒼海は寝る間も惜しんで作ってた?違うか?」
「寝る間も惜しんでって大袈裟だよ?澪ちゃんは私に強制してないから!私が勝手に夜遅くまでやってた事で誰にも」
「誰にも何だ?誰にも迷惑掛けてないと言うのか?」
「うん…掛けてないと思う…」
私の返事に隼翔は大きなため息をついた。
「朝礼でボーと話を聞いてなかったり、店舗からの依頼の入力ミス、お客様への連絡忘れ、匙さんが気がついたから良かったが、ひとつ間違えば会社に大損害出すところだったんだぞ!?」
嘘…あんなに気をつけなきゃって思ってたのに…
「蒼海ちゃんごめんね?蒼海がそこまでしてくれてるなんて知らなかったから…」
「アクセサリー作家miu-la-umiとして有名になったせいで、蒼海をまたあの女が苦しめられようとしてた」
隼翔は喫茶店での事を皆んなに話した。するとおば様から驚く事を言われた。
「和也君がお金をせびりに来てるだけじゃなかったのね?」