ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
早く帰らなきゃ。なんだかちょっとこの悲しい気分をどうにかしたい。
あきくんはもうご飯食べたいかな?そういえば今日の夜ご飯何だったんだろう?
服を全て着て、荷物を持つ。ヒデキさんがいる流し台を通り過ぎて玄関に向かう。
「もう帰るの?」
タバコの煙がユラユラと揺れている。鼻につくタバコの臭い。ヒデキさんの方を見て口角を上げる。
「はい、帰ります」
彼に背中を向けて靴を履いた。もう一度ヒデキさんの方に振り返って手を振った。
「気をつけて帰ってね、あゆ」
ヒデキさんの言葉に頷いた後、玄関の扉を開けた。外は少しひんやりとしていた。
「ただいまー」
鍵を開けて扉を開けた。ここはわたしの家。あきくんが住んでいる家。
玄関で靴を脱ぎながらカギを閉めた。部屋の電気がついている。いつもは"おかえり"という言葉が聞こえるのに今日は聞こえない。
浴室の方を見ると電気がついている。あきくんは今、お風呂に入っているんだ。