ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
白い箱を閉じて冷蔵庫に入れる時に浴室からあきくんが出てきた。
脱衣場のないこの家。もちろんわたしが帰って来たことを知らないあきくんは何も身につけていない。
わたしが帰っていることに気づいたあきくんはバスタオルを持って慌てて浴室に戻った。
浴室からエコー音のあきくんの声が聞こえる。
「あゆさん、ごめんね、帰ってるの知らなくて」
浴室内に聞こえるように少し大きめの声で話す。
「部屋に行くから出てきて大丈夫よ。ここで服着て」
ケーキが入った箱を冷蔵庫に入れて部屋に移動した。
テレビのリモコンの電源ボタンを押してテレビをつける。なんとなく、静かな空間が嫌だった。
テレビの内容はあまり耳に入らない。頭の中にあるのは、やってしまったという後悔ばかり。
目頭が少し熱くなってきた。ダメだダメだ、なんで泣きそうになっているんだろうわたし。
「あゆさん?」