ワケありオンナとワケあり男子の共同生活


今日ここに来れたのだって、あきくんがいてくれたからだ。過去のことで恋愛が怖くなって臆病になっていたわたしを変えるために傍にいてくれたからだ。

わたしは今日何のために来たの?

全てをキッパリ終わらせて前に進むために来たはず。

ここでタクヤさんとまた会うようになったら、傷ついたわたしの今までが無駄だったことになる。

「タクヤさん、ごめんなさい」

やっとここまで来れたのだから、もうわたしは戻らない。

「"最後"に話したいことがあると言ったはずです。もう会えません」

言わなきゃ、伝えなきゃ。

「わたしはタクヤさんのことが大好きでした。奥さんがいてもこの気持ちを止められなかった。でも、わたしはタクヤさんを好きになって色々なものを失いました。赤ちゃんを失い、人を好きになるのが怖くなりました」

わたしが抱えていた気持ちを。

「タクヤさんといてもきっと幸せになれない。きっと今寂しいからわたしと一緒にいたいと思うだけです。わたしはもうあなたに振り回されたくない」


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