ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
カオルの言葉に驚いて唾を飲み込んだ。さよならを伝える相手に言われる言葉がこれだとは思ってなかった。
「オレをここに入れたっていうことはそれもオッケーっていうことでしょ?あゆちゃんと当分してないよ?」
ああ、少しでもカオルに期待したわたしがバカだった。わたしがタクヤさんに抱いていた想いと今のカオルのわたしへの感情は全く別物だ。
きちんと終わらせたいというのではない。最後にセックスをしておきたかっただけなんだ。
もう食べれなくなるなら最後に食べておこうっていう感じか。
でも、それも仕方ないことなのかもしれない。わたしとカオルはセフレなんだ。それ以上でもそれ以下でもない。性欲を発散させるための相手。
あきくんの笑顔を浮かぶ。
頭を撫でてくれる時の優しい瞳、“あゆさんが欲しい“と言ってくれた時の声。
「あきくん…」
ポロッとあきくんの名前を口にしていた。
──あきくんとの空間でカオルに触れられたくない。
両手をカオルの胸に当てて腕を伸ばした。くっついていた身体が離れた。近くに感じていた自分より高い体温が離れた。