ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
「今日はバイトは夜からだよ。フリーターも働かないとお金ないんだよね」
カオルはやっぱり自分の家に帰ってきたかのように靴を脱いだ。揃えることもなく、そのまま部屋に向かう。なんとなく脱ぎっぱなしの靴が気になって玄関の端に揃えて置いた。
「結構久しぶりだよね」
カオルはベッドを背もたれにしてカーペットの上に座り込んだ。わたしもつられてカオルの斜め前に座った。
「そうだね」
まだ朝だからか、女物の香水の香りはしない。
「誘っても会ってくれなかったもんね。彼氏でも出来たの?」
カオルは部屋をぐるりと見渡す。なんだか見透かされているような気分で落ち着かない。家に入れたことを少し後悔した。
この部屋はあきくんとの日々が詰まっている。
わたしは首を横に振った。
あきくんはわたしの彼氏ではない。まだ気持ちも伝えていない。今はただの同居人にすぎない。
「そういうわけじゃない」
まだ彼氏ではない。
「そっか」
急に腕を引っ張られた。カオルの身体にわたしの体重がかかる。頭を撫でられ、耳元で声が響く。
「じゃあ、最後に1回だけエッチの相手してよ」