ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
18時に待ち合わせはヒデキさんにしては早い。今日は仕事が早く終わるらしい。
《分かりました》
返信をし、あきくんの次に部屋を出た。
18時となるといつもより準備する時間が少ないということになる。
最寄り駅まで電車で行き、駅のトイレに駆け込んだ。そこでメイクをササッとする。駅前に少し車が停めることが出来るスペースがあり、わたしはそこに向かう。
いつもヒデキさんはここに迎えにくる。
しばらくすると、見覚えのある車がやってきた。わたしに近づくとスピードを落ちて停まる。車の窓が下に下がり、運転席に座っている人の顔が見える。
「あゆ、おまたせ」
ヒデキさんだ。
運転席に座っている彼に手を振り、助手席のドアを開けてシートに腰をかける。シートベルトをつけ、彼の方に視線を移す。
目が合った彼が口を開く。
「桜見に行こうか」
まさかの言葉に驚く。去年まで桜なんてほとんど見に行ってなかったのに、今年はやたら桜を見に行こうと誘われている気がする。まあまだ2回目だけど。