ワケありオンナとワケあり男子の共同生活


なんだかんだ、2人で写真撮るのこれが初めてだもんね。

「あゆさん」

「ん?」

「桜見て帰りたいな」

スマホをズボンのポケットにいれたあきくん。

「きっと、今が見ごろだと思うからさ。ねぇ、あゆさんいいかな?」

あきくんはきっとわたしがダメって言わないの分かって聞いてる。なんとなく、そう思う。

「いいよ、行こうか」

歯が見えるくらい嬉しそうに笑うあきくん。そんな笑顔見せられたら行かないわけにはいかないでしょ。

最後にコップに残ったお冷を飲みきってお互い腰を上げた。





この前お花見をした公園に寄った。前に来た時より全体的にピンク色が増している。風が吹くと花びらが舞い、地面ヒラヒラと落ちる。

やっぱりお花見する人はいる。ワイワイ楽しそうにしていて、遠足に来た子供みたい。

「あそこに座ろうか」

あきくんがそう言い、指を指したのはこの前座ったベンチ。そこそこ人がいるのにあそこは今回も空いている。


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