再会は、健康診断で。
その後も航は優しく、そして少し強引だった。


恥ずかしいからと断る私を無視してお姫様抱っこでバスルームまで連れて行かれて、身体を綺麗にして服まで着させてくれた。


顔から火が出そうなほど恥ずかしくて、やめてって言ったのに笑っているだけで離してくれなかった。


そして今は、思い出話をしながら、違和感のある下腹部をずっと撫でてくれている。


「……航、本当に初めて?」


なんだかいろいろ手慣れすぎてる気がしてそう聞くと、航は私を背中からぎゅうっと抱きしめながら苦笑いする。


「本当に初めてだって。ただ、経験豊富な先輩がいるから、いろいろ教わったかな」


それはどうやら結城さんの旦那さんらしく、結城さんと出会うまでは旦那さんは結構遊んでいたらしい。


「だから本当にかえが初めてだから、安心して。かえ、めちゃくちゃかわいかった」


そう言われてかあっと顔が赤くなる。あんまりそういうことは言わないでほしい。本当に、デリカシーってやつがないんだから。


「本当にかわいかったな。ねえ、俺のこと好き?」


ニヤニヤしている航に、ちょっとイラッとする。顔を覗きこもうとする航から隠れるように布団に潜った。


「し、知らない。眠いからもう寝る」


気恥ずかしくてたまらなくて、そう宣言して目をつむると初体験の行為に疲れていたのか、元々寝つきのいい私はすぐに意識を手放してしまった。



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