再会は、健康診断で。

「……わかった、けど。俺、本当に西川にまた会えてうれしいと思ってるから。今日は帰るけど、また来る」


ため息をついた平根が、私の頭を思いのほか優しい仕草でなでた。物凄く未練がましい目で、私を見ながらも病室を出て行く。


「すみません、うちのバカ兄貴が。もう会うことはないと思ってた西川さんに会えて、うれしすぎてリミッター外れちゃったんだと思います。いつも西川さんのこと、話してたから」


平根がいなくなってホッとしている私に、上田さんがそう言って微笑みかけてくれる。


そのかわいらしい笑顔に心が和んで、私も笑顔を向ける。


「い、いえ。私もまさかこんなところで会うとは思ってなかったから、びっくりしちゃって」


「そうですよね。多分、これからうちの兄がご迷惑をかけると思うので……本当にすみません」


哀れむような視線を向けられて、どうしていいかわからなくてとりあえず微笑む。


顔は似てるけど、中身は全然似てないんだな。妹さんのほうが落ち着いていてお姉さんぽい。



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