12月25日の奇跡






 家に帰る気力なんて無くて、


 フラフラしてる。


 なんか、虚しいし、寒いし、眠いし、腹減ったし、最悪だし。







 ・・・なんか迷子なったし。




 泣きたい。

 なんて考えてたら、目の前が揺らいでかすんできた。






「う・・・。」


 あたしだってもう限界なんだ。










「うあぁぁぁああ!」










 夜の10時。


 誰ともすれ違わない、


 静かな街角で一人、


 泣き叫んでいた。


 街中に、あたしの声がこだまする。


 もうイヤだ。


 イヤダ、イヤダ、イヤダ。


 モウゲンカイ。


 シニタイ。


 ナンデ、アタシナノ。




 そんな事ばっかり。



 泣きながら歩いてるから、誰かとぶつかった。




 ガシャン!





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