元カレバンドDX
テイクフリーの求人冊子やバイトアプリを見て、バイトをしようかどうか悩んでいた。
大学を卒業したあたしは、とりあえずいったん実家に戻って、歌手を目指すことにしたのだ。
だって、先立つものがなければ何もできない。
幸い、うちの両親は理解があり、甘いところがあるので、あたしは大いにすねをかじることにした。
そんなニート生活も3カ月目を迎え、季節は桜が舞い散る春から、じめじめとした梅雨に変わろうとしていた。
そんな浮かない季節のように、相変わらずあたしに朗報が入る気配はない。
「陽愛ごはんよ~!降りてらっしゃ~い!」
「はーい!今いく~!!」
1階から聞こえる母親の声に返事をして、あたしは下に降りた。
食卓には、コロッケとポテトサラダが並んでいる。
「うわ。じゃがいも尽くしだ」
「文句言える立場?」
「いえ……」
いくら理解があるとはいえ、母親の言葉は刺々(とげとげ)しい。
やはりニートの肩身は狭いのだ。
横で、なにも言わずにこやかにコロッケを食べている父親の姿が唯一の救いである。
大学を卒業したあたしは、とりあえずいったん実家に戻って、歌手を目指すことにしたのだ。
だって、先立つものがなければ何もできない。
幸い、うちの両親は理解があり、甘いところがあるので、あたしは大いにすねをかじることにした。
そんなニート生活も3カ月目を迎え、季節は桜が舞い散る春から、じめじめとした梅雨に変わろうとしていた。
そんな浮かない季節のように、相変わらずあたしに朗報が入る気配はない。
「陽愛ごはんよ~!降りてらっしゃ~い!」
「はーい!今いく~!!」
1階から聞こえる母親の声に返事をして、あたしは下に降りた。
食卓には、コロッケとポテトサラダが並んでいる。
「うわ。じゃがいも尽くしだ」
「文句言える立場?」
「いえ……」
いくら理解があるとはいえ、母親の言葉は刺々(とげとげ)しい。
やはりニートの肩身は狭いのだ。
横で、なにも言わずにこやかにコロッケを食べている父親の姿が唯一の救いである。