元カレバンドDX
「ほかの人には、本当のことを言わないでバンドに誘おうと思ってるの!だから、もし全員が顔を合わせたとしても、まさかあたしの元カレ同士だなんて思わないし気づかないわけ」

「えーじゃーオレにも内緒にしてくれたらよかったのに~!」

「風ちゃんとは唯一今でも仲良いし、そんなわけにはいかないよ。それに、ひとりで秘密を抱えるより、共有してる人がいた方が面白いじゃん?」

「なんだよ、その理由~~!!」

 風太は、手を頭の後ろで組んで、天井を仰いだ。

「陽愛ちゃん、やっぱいい味だしてるよ~」

「あれ?褒められてる?」

 期待を込めて風太の顔を見つめる。

「……よしっ!わかった!オレやる!」

 テーブルにバンッと両手をついて、風太が言った。

「ありがとー!」

 満面の笑みでお礼を言って、あたしは握手を求めた。

 吹っ切れた様子の風太と握手をしながら思う。

(はい!ひとりめゲット~~~~♪)
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