元カレバンドDX
「風ちゃん、落ち着いてね」と言って、あたしは優しく微笑む。

 風太の右隣には、北斗の姿があった。

 だから風太は緊張しているのか、と合点が行く。

「北斗さん、お元気にしてましたか?」

 あたしの問い掛けに、北斗は「元気だよ」と優美な笑顔を見せた。

 さらに北斗の右隣には、充晴がいた。

「みっつー、ありがとね」

 にこりと笑いかけると、充晴も「あぁ」と言って軽く笑った。

 充晴の右隣は空席で、さらに隣にいくとスバルが座っていた。

「スバル……久しぶりだね?」

 無意識のうちに、スバルにだけ刺々(とげとげ)しく話しかけてしまった自分にハッとなる。

 そんなあたしの変化に気にも留めず、スバルは「おう」と返事をした。

 あたしは、ゆっくりと4人を見まわす。なんかすごいことになっちゃったな……なんて緊張しつつ、というか、自分でそう仕向けたんじゃん!と、自嘲的な笑みを浮かべた。
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